ターナー展

Regulus  William Turner

先日、東京都美術館で開催されている「ターナー展」に行ってきました。

英国最高の風景画家であるターナーは1775年、ロンドンに生まれました。
幼い頃から優れた画才を発揮し、 10代で英国の風土や名所旧跡を描く
水彩画家となります。やがて油彩画にも取り組み、弱冠26歳にして、
当時英国の美術界で絶対的な権威を誇っていたロイ ヤル・アカデミー
(王立芸術院)の正会員になりました。

ターナーは風景をどのように描くかを探究し続け、様々な画風を展開しました。
自然の劇的な変化を描き出し、「崇高」 の美を表現した壮年期の作品や、
光と色彩があふれる幻想的かつ詩情に満ちた晩年の作風から、ロマン主義を
代表する画家の一人と称されます。

その画風は、クロード・モネをはじめとする後のフランス印象派の画家たちにも
大きな影響を与えたとされます。日本では、英国留学経験のある明治の文豪、
夏目漱石が愛した画家としても有名です。

(「ターナー展」HPから引用)

展示されていた作品は素晴しいものばかりでしたが、その中でぼくが一番
印象に残ったのは「レグルス」でした。

17世紀フランスの画家クロード・ロランに倣いつつも、光の表現を主眼に置いた
ターナーならではの傑作で、敵国にまぶたを切られ、陽光で失明した将軍
レグルスが見たであろうまばゆい光をターナーが表現した作品です。

実物は綺麗なイエローで光が描かれていました。ほんとうに綺麗でした。
といいますか、その色は綺麗すぎました。あんなに鮮やかな光をぼくは今まで
見たことがありません。

レグルスはこの綺麗な光景を見た瞬間に失明して真っ暗な闇の中へ
行ってしまうのですね。「振り子そのものだな・・・」と作品の前で
立ち止まってしまいました。深く考えさせられました。

ぼくは芸術を語れるほど詳しくはありませんが、今回ターナーの作品を
観て想ったことは、からだで感じた感覚とぼくの持っている言葉の
つながりがまだまだ弱いということです。

このつながりをもっと強くして感覚を言葉で表現できるようになると、
自身の持っている風景が鮮明になりもっと芸術を楽しめるように感じました。
 
 このことは家具とふれあい、空間を楽しむことにも大きくつながることだと
思います。ジョンケリーから毎日感じていることを伝えていくためにも、
新たに言葉を持つための作業がぼくにはとても大切だと再確認しました。
 
実際にターナーの作品を観たくてもすぐに観ることはできませんが、
自分にとって特別な空間を創ることはできますからね。そのお手伝いが
できるようにぼく自身が楽しんでいきたいと思います。
 
 
 

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2013/12/28 | コメント/トラックバック(0)|

カテゴリー:アート

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